シラバス照会 照会
2013年度
授業科目名 簿記原理
担当者 松江 靖朝
開講時期 通年 単位 4
サブタイトル
 社会人の基礎教養である複式簿記とはどういうものか、また、その仕組みと原理を易しく学びます。
ひとことガイド
 社会人の必要な資質の一つとして、簿記会計能力の素養があります。その簿記会計について、基礎から学びます。企業の営業活動を計数的に把握し、財政状態や経営成績を財務諸表として作成する方法を学びます。大学生として、自ら主体的に学び取る態度と継続的に努力する態度の必然性を認識しましょう。
授業の概要
 企業経営を成功に導く為には、企業活動が順調なのか、不調なのかなど経済活動を常に正確に把握しておく必要があります。その為には、企業の経済活動を一定のルールに従って、簡潔に表現し評価する技術が必要です。この企業活動を、記録・計算・整理する技術を”簿記”といいます。また、この技術を用いて企業の内外の利害関係者に決算の結果を報告する貸借対照表や損益計算書等、株主資本等変動計算書の財務諸表を作成します。これらの一連の処理手続きを、分かり易く講義していきます。又、これらの財務諸表の提示する会計情報をいかに読み取るかが大事な問題となります。私達が、自分の健康状態を把握する為に健康診断を受けるのと同じように、企業も自身の企業体質を的確に把握する為に経営診断が必要となります。”簿記”では、その為の方法や計算の仕方を学ぶのです。
 簿記(会計)は、企業活動を映し出す”ビジネス言語”と言われ、ビジネス世界に生きる人々の世界共通語と目指されています。本講義では、このような”簿記”を基礎の基礎から学び、応用出来る力を身につけることを目的とします。経済社会で活躍する為の不可欠な素養としての簿記を、楽しく、確実に自分のものとしましょう。簿記は、日々の積み重ねが特に大事な科目です。授業を休まず継続的に学習する事が大事です。『継続は力なり』です。自ら学ぶ力を鍛えて下さい。
授業の到達目標
・複式簿記の仕組みや原理を理解し、取引の仕訳から決算までの一連の流れを処理出来る力をつける。
・日本商工会議所主催簿記検定試験3級を合格できる実力をつける。
・企業の財政状態や経営成績について、計数的に分析することに興味を持つ。
・練習問題に取り組み、学習内容を正確に理解する事に努める。
授業計画
【前  期】

1 簿記の基礎概念
2 貸借対照表と損益計算書
3 取引と勘定記入
4 仕訳と転記
5 試算表の作成
6 決算(決算手続き)
7 決算(帳簿決算)
8 精算表の作成
9 現金取引・預金取引
10 小口現金
11 商品売買取引(分記法と3分法)
12 商品売買取引(3分法による記帳)
13 掛け取引(売掛金と売掛金元帳)
14 掛け取引(買掛金と買掛金元帳)
15 前期の総括


【後  期】
  
1 手形取引(約束手形の記帳)
2 手形取引(為替手形の記帳)
3 手形取引(手形の裏書と割引)
4 その他の債権・債務取引(貸付金・借入金、手形貸付金・手形借入金、前払い金・前受金、未収金・未払い金)
5 その他の債権・債務取引(立替金・預り金、仮払金・借受金、商品券)
6 売買目的有価証券
7 固定資産取引
8 個人企業の資本と税務取引
9 決算(決算の手続き)
10 決算(決算整理事項)
11 決算(棚卸表、8桁精算表)
12 決算(財務諸表の作成)
13 伝票による記帳(伝票とは、1伝票制)
14 伝票による記帳(3伝票制、5伝票制)
15 後期の総括
成績評価基準
・複式簿記の仕組み・原理が理解できているか。
・日商簿記3級程度が理解できているか。
・授業中に配付する課題への取り組みが十分であるか。
成績評価方法
・前期試験・後期試験 60%
・小テスト      20%
・出席        10%(出席率75%以下はマイナス評価します。)
・授業内課題     10%
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
テキスト 基本簿記 蛭川幹夫 実況出版 2012
テキスト 基本簿記演習 蛭川幹夫他4名 実況出版 2012
参考文献 藤本清一・林幸 ビジネス簿記入門 税務研究会出版局 2010
参考文献 加古宜士・穐山幹夫監修 段階式日商簿記ワークブック 税務経理協会 2010
テキストは授業参加時に必ず持参すること。
学習上の留意点
・毎回、小テストを予定しています。
・簿記学習は、特に積み重ねが大切です。休まず、授業を受講して下さい。
・復習・宿題を忘れずに、日々研鑽すること。
・学習は、自らが主体的に取り組むものです。授業には、積極的に取り組んで下さい。
授業準備
・授業時には、テキスト、ワークブック及び計算具(電卓等)を必ず持参すること。