シラバス照会 照会
2022年度
授業科目名 企業の社会的責任論
担当者 松永 佳甫
開講時期 後期 単位 2
サブタイトル
企業が果たすべき社会的責任と経営戦略
科目の概要
いま多くの企業でCSR 担当部署が設けられ、CSR 報告書を発刊したり、社員全員でボランティア活動に取り組んだり、小中学校で環境教育を行ったり、ホームレスにパソコン講習を行うなどのイベントを主催したりして社会問題の解決に向けた取り組みを行っています。こうした企業活動は一見、営利企業の第一の活動目的である利潤最大化とは相反する行動であるように思えます。それではなぜ企業はCSR に取り組むのでしょうか。この講義ではその答えを探ります。
授業の進め方
この授業では、経済的価値と社会的価値の両方を追求する企業の経営戦略について学修します。
授業の到達目標
様々なCSRの手法を理解するとともに、どのようなメカニズムを介して、企業が行う社会的目的の追求が経済的目的の追求に通じるかについて論理的に説明できるようになる。
授業計画
【後 期】
1 企業の社会的責任(CSR)とは何か 
2 投資家とCSR-社会的責任投資(SRI)とは何か 
3 消費者が企業を選別する-消費者とCSR 
4 労働生産性とCSR-従業員を引き付けるCSR
5 企業の社会的取組に関する戦略的手法とは
6 コーズプロモーションという戦略
7 コーズリレーティッドマーケティングとは
8 ソーシャルビジネスとは
9 コーポレートフィランソロピーとは
10 地域ボランティアとCSR 
11 社会的責任に基づく事業の実績とCSR
12 コーポレートフィランソロピーの競争優位性
13 競争環境の確立とフィランソロピーの価値最大化
14 SDGsとCSR
15 サステナビリティと経営戦略

成績評価基準
様々なCSRの手法を理解しているか。どのようなメカニズムを介して、企業が行う社会的目的の追求が経済的目的の追求に通じるかについて論理的に説明できるか。
定期試験
学年末定期試験:あり
成績評価方法
クラスへの貢献度(20%)
学年末定期試験(80%)
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
参考文献 フィリップ・コトラー/ナンシー・リー 社会的責任のマーケティング―「事業の成功」と「CSR」を両立する 東洋経済新報社
授業の中に資料を配布します。
準備学習(予習・復習)等
様々な企業がCSRやCSV、サステナビリティに関するページをホームページ上に設けています。自分の知っている企業のホームページをできるだけたくさん訪れ、その企業がどのような社会貢献活動を行っているか学修し、ケーススタディを行ってみてください。たくさんのケースに触れることが本講義の予習にもなり、復習にもなります。
受講における注意点
企業が行うCSR活動の実践例についてメディアが取り上げることも多いと思いますので、そのことについて常にアンテナを張り巡らしておいてください。そして実践例を発見したら、講義で学修したCSRに関する様々な戦略のどれに該当するか考えてみるようにしてください。