シラバス照会 照会
2022年度
授業科目名 地域経済学Ⅱ
備考 平成26年度以降入学生
担当者 木下 祐輔
開講時期 後期 単位 2
サブタイトル
都市や公共部門における今日的課題を理論とデータで読み解く
科目の概要
 本講義では政策面に重点を置き,地域活性化について考えます。
 講義の前半では,大阪を事例に都市構造の変化や都市の再開発に焦点を当て,郊外化や都心回帰,インナーシティ問題などを解説します。後半では公共部門に注目し,地域政策におけるガバナンスやマネジメント,広域連携などの今日的なトピックスについて理解を深めます。
 これらを踏まえ,ケーススタディとして,代表的な地域活性化策を評価します。取り上げる活性化策は実際に講師も関わったことがあるものです。成功事例だけでなく,失敗事例も取り上げますので,一緒に改善策を考えましょう。
授業の進め方
 講義はテキストとレジュメを用いて行います。テキストは必須ではありませんが,予習や復習の役に立つため,購入を勧めます(前期から引き続き使用します)。
 各回の講義レジュメは参考資料も含めて,全てmanabaコースに掲載します。各回の講義では,要点を中心に解説しますので,重要な用語については書き写しながら理解を深めてください。
授業の到達目標
・都市構造の変化や公共部門に関する基本的な用語や重要なキーワードについて理解している
・人口動態や地価といった都市・地域経済に関係する代表的なデータの見方を身につける
・講義で学んだ用語や地域を見る視点を,身近な自治体に当てはめて分析し,課題解決方法を提案できる
授業計画
【後 期】
1 イントロダクション:講義の概要や評価方法
2 都市空間構造の変化(1):郊外化と都心回帰
3 都市空間構造の変化(2):構造変化とインナーシティ問題
4 都市の再開発:防災対策とコンパクトシティ
5 地域政策効果の最大化とその条件(1):2つの効率性
6 地域政策効果の最大化とその条件(2):費用便益分析の基礎
7 地域活性化と地方分権
8 地域政策におけるマネジメントとガバナンス
9 広域連携と公民連携
10 地域再生と観光政策(1):観光まちづくり
11 地域再生と観光政策(2):ポストコロナの観光戦略
12 政策分析(1):ゆるキャラや特産品は地域を救うのか
13 政策分析(2):自然災害リスクと地域防災
14 政策分析(3):人口減少に負けない地域づくり
15 全体総括:持続可能な地域づくりを目指して

成績評価基準
・都市構造の変化や公共部門に関する基本的な用語や重要なキーワードについて理解している
・身近な自治体を選び,人口や地価など,データに基づいた分析を行うことができているか
・都市・地域が抱える課題を正しく理解し,課題解決方法を提案できているか
定期試験
学年末定期試験:なし
成績評価方法
〇期末レポート(50%)+理解度確認小テスト(40%:10%×4回)+リアクションペーパー(10%)=100%
 いずれもmanabaコース上で提出してください。最終レポートを中心に評価しますが,理解度確認のための小テストを4回程度実施しますので,日頃から学習の習慣をつけてください。
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
テキスト 林宜嗣・山鹿久木・林亮輔・林勇樹 地域政策の経済学 日本評論社 2018
参考文献 山田浩之・徳岡一幸編 地域経済学入門[第3版]  有斐閣 2018
参考文献 山崎朗他 ベーシックプラス 地域政策 中央経済社 2017
参考文献 飯田泰之・木下斉・川崎一泰・林直樹・熊谷俊人 地域再生の失敗学 光文社新書 2016
 
準備学習(予習・復習)等
 事前に次回の授業範囲を示すので,あらかじめテキストを読み,予告されたテーマについて,どのような問題があるか調べておくと理解が進むでしょう(1時間を目安)。
 また,講義終了後,重要なポイントをA4用紙に半分程度でまとめるようにしておけば,内容の復習に役立つとともに,要約力の向上につながるので取り組むことを勧めます(2時間を目安)。
受講における注意点
 講義に関する情報は全てmanaba上で提供しますので,1週間に一度は必ず確認するようにしてください。
 また,講義中の私語など,他の受講生の迷惑になる行為には厳しく対処しますので,そのつもりで出席してください。