シラバス照会 照会
2023年度
授業科目名 消費者行動論
担当者 金 度渕
開講時期 後期 単位 2
サブタイトル
消費者行動の理解を通じて買い物行動を再考する
科目の概要
皆さんが普段行なっている買い物という消費行動は、計画された行動でしょうか。それとも偶然に生じた行動でしょうか。例えば、皆さんがお昼に食べた食事やお弁当などは、計画されて買いましたか。それとも偶然、それがたまたまあったから選びましたか?つぎにそのような買い物行動は、それまでの経験が生かされていますか。それとも何らかの視覚的、嗅覚的、味覚的刺激を受けてのことでしょうか。このようなわれわれの消費行動にまつわる事象を深く考えます。
授業の進め方
われわれの普段の生活は、多くの企業行動や人々とのコミュニケーションに影響を受けています。この講義ではわれわれ消費者の行動に注目し、その基本概念とともに、企業と消費者との相互連関、さらに購買意思決定にいたる事象について学びます。
講義の前半では消費行動の「法則性」について、後半では何によって消費行動がおこるかという「規定性」について学び、消費者行動が何によって変化するのかを考察します。
授業の到達目標
①消費者行動論における用語を習得する。
②消費と消費者の違いを理解し、消費の変化について学習する。
③消費行動に影響を与える要因をそれぞれ学習し、普段の買い物行動と結び付けて柔軟な学習能力を身につける。
授業計画
【後 期】
1 消費者行動を学ぶ理由を理解する(消費者行動論の解題)
2 現代消費者行動論の到達点
3 消費者行動における文化という要素
4 文化による消費者行動の識別は可能か
5 現代消費社会をどのようにとらえるか
6 広告は消費者の行動に何をもたらすのか
7 これまでの消費者行動研究の歴史的変遷を理解する
8 消費行動と消費パターン分析の方法
9 消費者行動の変化をとらえる方法
10 生産と消費,販売と消費の関係性を理解する
11 消費者の情報処理メカニズムを理解する
12 消費者の購買意思決定メカニズムを理解する
13 消費はどのように変化するのか(統計データ分析)
14 消費は何に影響を受けて変化してきたのか(事例分析)
15 消費者の消費を動かす要因は何かを考える(規定性の理解と総括)

講義の進捗状況にあわせ、変更する場合があります。
成績評価基準
①消費者行動論における用語を理解し、活用することができる。
②消費と消費者の違いを理解し、講義内容を理解できている。
③消費行動に影響を与える要因を客観的にとらえ、自身の消費行動について理解できている。
定期試験
学年末定期試験:あり
成績評価方法
以下の方法で評価します。
① 授業内での課題(小テスト)の取り組み 55%
② 前期定期試験(必ず受けてください) 45%
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
参考文献 A. C. サムリ著,阿部真也・山本久義監訳 『国際的消費者行動論』 九州大学出版会 2010
参考文献 ジャン・ボードリヤール著,今村仁司・塚原史訳 『消費社会の神話と構造』 紀伊國屋書店 1995
参考文献 間々田孝夫 『消費社会論』 有斐閣 2000
参考文献 吉村純一 『マーケティングと生活世界』 ミネルヴァ書房 2004
参考文献 青木幸弘、新倉貴士、佐々木壮太郎、松下光司 『消費者行動論 マーケティングとブランド構築への応用』 有斐閣 2012
テキスト:使用しない。
準備学習(予習・復習)等
普段から流通やマーケティングにかかわる「ネット記事」に目を通す習慣をつけましょう。それが難しい場合は、普段の買い物の際によく店内を観察したり、あるいは、ネット通販を利用するときに①使い勝手のよさについて、②不便なので改善してほしいことについて、などを考えるようにしましょう。
また、友人や家族様の普段の買い物生活がどのように変化しているのかを観察するようにしましょう。
例えば、どんなお店を利用していて、どんな買い物をしているのか、などです。
受講における注意点
①毎週,授業資料を manabaに掲載します。詳しくは第1回目のガイダンス資料をご覧ください。対面授業実施の際には、各自でプリントアウト(白黒印刷で)、もしくはタブレットで持参してください。「小テスト」や「定期試験」の取り組み内容は,毎週,掲載する授業資料からになります。
②授業に関わる質問もしくは問い合わせはmanabaにお願いします。
③参考文献はとても参考になりますので、図書館で確認するようにしましょう。