シラバス照会 照会
2013年度
授業科目名 家族ソーシャルワーク論
担当者 木村 雅文
開講時期 前期 単位 2
サブタイトル
 現代家族の状況と家族福祉の課題
ひとことガイド
 現代日本の家族に関わる状況を知るとともに、家族問題に対処する家族ソーシャルワークの実際を理解する。
授業の概要
 家族は、私たちが日常プライベートな生活をおくっている私生活の場であるとともに現代社会の基礎をなしている点で公的な性格をもっている。そのため家族生活が良好であることは、個人個人の幸福につながるとともに社会の安定にも機能していると考えられる。しかし、現代日本の家族には、数多くの問題が起こっており、解決を急がれる課題が指摘されている。そのために各種の家族福祉が公の社会福祉政策や民間のNPOによる家族支援などで行われている。
 授業では、社会科学の立場から家族とは何かを取り上げ、続いて社会福祉・家族福祉において実施されている家族支援がどのようなものであるかを紹介する。そして、家族福祉の実践的な展開としての家族ソーシャルワークについて具体的に論じていきたい。
授業の到達目標
 現代日本社会における家族問題と家族ソーシャルワークの実際についての知識を深める。
授業計画
【前  期】

1 家族ソーシャルワークとは何かを説明する。
2 家族とは何か(1)現代日本家族の理念を憲法24条を中心に説明する。
3       (2)現代日本家族の構造と機能の変化について紹介する。
4 家族福祉とは何か(1)家族福祉の概念
5         (2)家族福祉の目的
6         (3)家族祉の対象
7         (4)家族福祉の意義 
8         (5)家族福祉の現状と課題
9 家族ソーシャルワークの実際(1)児童虐待世帯、高齢者虐待世帯
10              (2)認知高齢者世帯、独居高齢者世帯
11              (3)障害者世帯、配偶者暴力世帯
12              (4)家庭外保育世帯
13              (5)父子世帯、単身女性世帯
14              (6)生活保護世帯、アルコール依存世帯
15              (7)配偶者暴力世帯など
成績評価基準
 前期末に試験を行う。 
 ①現代社会における家族についての理解が深まったか。
 ②問題のある家族(世帯)に対する福祉としてのソーシャルワークの重要性を理解できたか。
 ③試験の答案に誤字脱字が少なく、的確に論述ができているか。
 ④試験についての説明は、7月上旬に教室で行う。
成績評価方法
 前期末試験 100点
 毎回の授業では、出席確認を行うが、本年度は出席点は認めない。
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
参考文献 川村匡由(編) 『家族福祉論』 ミネルヴァ書房 2008
参考文献 倉石哲也 『家族ソーシャルワーク(ワークブック社会、福祉援助技術3)』 ミネルヴァ書房 2004
参考文献 相澤譲治・栗山直子(編) 『家族福祉論─全体としての家族へのサポート』 勁草書房 2002
参考文献 高橋朋子・大久保秀子 『家庭福祉論』〈第二版〉 学文社 1998
 『家族福祉論』から抜粋したプリントを配布する。
学習上の留意点
 受講人数によっては、ゼミナール方式の授業を行うことも考えているので、事前にプリントに眼を通しておくことが大切である。また、授業後には、ノートの整理をして、授業内容を確認することも必要である。
 受講生には、家族や社会福祉の問題に対しての情報に接するように努めることが望まれる。
授業準備
 授業では、教材のプリントを輪読するので、必ず持参すること。