シラバス照会 照会
2013年度
授業科目名 現代社会と公共倫理
担当者 長妻 三佐雄
開講時期 後期 単位 2
サブタイトル
職業倫理や環境倫理について学びます。
ひとことガイド
公共倫理とは人が守らなければならないルールといってもいいでしょう。でも、現代社会の大きな変化のなかで、ルールも見直されています。時代が変わっても守っていきたいルール、新しく作り直さなければならないルール、一緒に考えていきましょう。
授業の概要
「公共性」という言葉は多義的で、その言葉を使う人によって意味内容が異なります。西洋社会で考えられている「公共性」と日本で使われている「公共性」は必ずしも同じ意味ではありません。また、日本でも、「公共性」という言葉で意味する内容はさまざまです。この講義では、「公共性」とは何かという問題を多様な角度から検討していきたいと考えています。現代社会では、「官」だけではなく、「民」の立場で「公共性」を考えることが大切です。NPOやさまざまなボランティア団体などを通して、「民」の立場で公共的な役割を果たす機会がますます増えてくるでしょう。また、企業活動と「公共性」といった問題も重要です。いったい、「公共性」とは何なのか、みなさんも一緒に考えましょう。
授業の到達目標
公共性についてのさまざまな考えを検討し、自分自身の「公共倫理」観を養う。
授業計画
【後  期】

1 今、なぜ「公共性」なのか
2 横井小楠と公共性の思想
3 福沢諭吉と「公共性」について
4 三宅雪嶺と「公共性」について
5 渋沢栄一と「公共性」について
6 幸田露伴における「公益」と「私益」
7 昭和初期における「公共性」
8 戦後日本の「実業の思想」
9 高度成長期の思想
10 職人気質と職業倫理
11 異文化との「共生」
12 生命と公共倫理
13 環境倫理と公共性
14 地域社会の公共性
15 「新しい公共性」をさがして
成績評価基準
・公共倫理についての幅広い知識を獲得しているか。
・講義内容を理解したうえで、自分自身の意見を論理的に表現できるか。
成績評価方法
平常点とレポートで評価します。
出席は義務です。平常点とは講義中に行う小レポートを中心に評価します。D評価になるとレポートは評価対象外になります。
レポートも基礎的な知識・論理的な思考力・表現力に応じてAからDまでの評価をします。
平常点とレポートがともにC以上の場合、単位が取得できます。
教材
授業中に文献を紹介します。
学習上の留意点
・「公共性」についての答えはありません。具体的な事例の検討やさまざまな人の考え方を参考にしながら、みなさん自身の「公共性」についての考え方を作り上げてください。この講義を通じて自分で考える力を養ってください。
授業準備
・講義中に参考文献を何冊か紹介します。自分の関心に従い、読むようにしてください。レポート作成時に引用文献・参考文献として利用していただきます。