シラバス照会 照会
2013年度
授業科目名 [地域]浪花のコミュニケーションⅡ
備考 平成23年度以降入学生のみ
担当者 新宮 潔
開講時期 後期 単位 2
サブタイトル
大阪ことばをコミュニケーションに生かそう
ひとことガイド
多様な関西弁の世界に足を踏み入れて、言葉の世界を広げまひょ。
授業の概要
大阪ことばを用いた芸術作品(劇・小説・映画・ドラマなど)を取り上げて、具体的に論じる中で、とくに古典芸能としての文楽や上方落語にも目を向け、大阪言葉にまつわる歴史の視点を大切にしたいと思うてます。同時に同時代の異なる文化圏や同じ関西の他地域のことばとの関係に注目します。
授業の到達目標
人と人のコミュニケーションに大阪の言葉・関西の言葉を日常の言語生活に生かせるようになることを目標とします。生まれ育った土地のことばを大切にする努力を、自然な習慣として身につけることも目指します。
授業計画
【後  期】

1 浪花と異文化・大阪ことばと共通日本語
2 浪花と異文化・大阪の商いと関東の営業
3 浪花と異文化・関西風味と関東の味
4 浪花の異文化・大阪商法とことばパワー
5 浪花の異文化・国際商業都市の大阪弁
6 大阪とアジア
7 大阪と京都
8 大阪と神戸
9 阪神間と大阪
10 大阪文化を見直そう
11 古典芸能の中の大阪(上方漫才の世界)
12 古典芸能の中の大阪(上方落語の世界)
13 古典芸能の中の大阪(文楽世話物の世界)
14 古典芸能の中の大阪(文楽時代物の世界)
15 浪花の文化仮想験─街に出よう!
成績評価基準
受講者には学年末の試験を受けてもらいます。言語文化についての知識と理解、その内容が大阪および関西固有のことばと文化について十分に考察され、自らの考えを説得力ある形で表現できているものであるかどうかが評価の規準となります。出席はデータとして毎回取ることになりますが、成績評価の対象にはなりません。
成績評価方法
成績は試験の答案内容を配点に基づいて評価し、A・B・C・Dに判定します。
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
テキスト 中沢新一 大阪アースダイバー 講談社 2012
参考文献 山下好孝 関西弁講義 講談社
参考文献 藤本義一・丹波元 大阪人と日本人 PHP文庫
参考文献 三田純 大阪弁のある風景 東方出版
参考文献 大谷晃 大阪学・続 大阪学 新潮社
参考文献 尾上圭介 大阪ことば学 創元社
参考文献 田辺聖子 大阪弁ちゃらんぽらん 中央公論社
参考文献 田辺聖子 ほっこりぽくぽく上方さんぽ 文春文庫
参考文献 牧村史陽 大阪ことば辞典 講談社
参考文献 前田 勇 大阪弁 朝日新聞社
参考文献 中沢新一 アースダイバー 講談社
 
学習上の留意点
 まず、日常生活上の「言葉」にアンテナを張り巡らせ、あなたが使っている言葉や家族・友人たちが使っている言葉とその人たちの文化背景に注目してみて下さい。テレビや映画を見るときや漫画や小説を読むときにも、そこに登場する人たちの言葉や演じている俳優さんたちの文化的な背景を考えながら見て下さい。授業の性質上、音声・映像資料を多用します。資料上映中を含めて、授業中の私語を厳禁します。
 上記参考文献、および授業中に紹介する文献資料から関心の持てそうなものを読んでおくことが望まれます。
授業準備
大阪弁や関西弁の用いられる小説を読んでおきましょう。作家名を挙げると、織田作之助、山崎豊子、田辺聖子、宮本輝、東野圭吾、また司馬遼太郎にもそんな作品があります。詳しくは図書館で実物を手に取ってみてください。