シラバス照会 照会
2024年度
授業科目名 サプライチェーンマネジメント
担当者 金 度渕
開講時期 前期 単位 2
サブタイトル
サプライ・チェーン・マネジメントの基礎とケース・スタディ
科目の概要
近年、企業を取り巻く環境の変化とともに原材料費高騰の影響が拡大し、多くの分野で企業間関係をどのように形成していくのかが注目されています。サプライ・チェーン・マネジメント(Supply Chain Management,以下SCM)は、そのような企業間関係に多大な影響をあたえる新たな経営管理手法として位置づけられます。すなわち、メーカーにおける原材料調達はグローバルな展開がなされるなか、流通の末端に位置する小売業は、どういったメーカーや供給業者を選択して経営の効率化を実現するのかが問われているといえます。本講義ではこのような現代流通の変化の1つとしての「SCMの基礎と実態」について講義します。
授業の進め方
変化を続ける経済環境において、最近注目を集めているサプライ・チェーン・マネジメントという新しい経営管理手法を理論・歴史・現状分析から解説します。とくにメーカーの原材料調達からコンビニやスーパーなどの販売活動にいたる全過程を物の流れに注目して解説し、講義の後半では実例を紹介します。
授業の到達目標
SCMの基礎に関する知識を習得し、変化する企業競争環境を理解する。
近年の企業間関係のあり方と特徴を理解し、各主体の意義を理解することにより、現代の流通経済問題に興味を持つ。
SCMを行なう企業にはどういった企業が存在するのかを考察し、企業間関係の将来像に問題意識をもつ。
授業計画
【前 期】
1 サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)とは何か~解題~
2 流通の変化と製販統合、そしてSCM
3 延期-投機の理論
4 物流機能の統合(物的流通の重要性)
5 物流からロジスティクスへ(SCMの源流)
6 小売SCM①~流通業におけるロジスティクスの実態とその役割
7 小売SCM②~小売業のロジスティクスの特性と小売SCM
8 グローバルSCM①~製造業のグローバル化とロジスティクス戦略
9 グローバルSCM②~グローバルSCMと調達戦略
10 SCMにおけるITマネジメントの活用
11 事例紹介①:食品業界のSCM①
12 事例紹介②:食品業界のSCM②
13 事例紹介③:ファッション業界のSCM
14 事例紹介④:家電業界のSCM
15 事例紹介⑤:自動車業界のSCM

講義の進捗状況にあわせ、変更する場合があります。
特に「事例紹介」については、変更することがあります。
成績評価基準
①サプライ・チェーン・マネジメントの基礎に関する知識を習得できている。
②近年の企業間関係のあり方と特徴を理解している。
③サプライ・チェーン・マネジメントを行なう企業にはどういった企業が存在するのかを習得している。
定期試験
前期定期試験:あり
成績評価方法
以下の方法で評価します。
① 毎週の課題(小テスト)の結果 55%
② 定期試験(必ず受けてください) 45%
※ただし、課題(小テスト)の取り組みが3回未満の受講者は「E」評価とする。
教材

種別 著者 書名 出版社 出版年
参考文献 大石芳裕編,グローバル・マーケティング研究会著 『日本企業のグローバル・マーケティング』 白桃書房 2009
参考文献 加藤司 『日本的流通システムの動態』 千倉書房 2006
参考文献 尾崎久仁博 『流通パートナーシップ論』 中央経済社 1998
参考文献 大石芳裕 『実践的グローバル・マーケティング』 ミネルヴァ書房 2017
参考文献 齋藤雅通・佐久間英俊編著 『グローバル競争と流通・マーケティング : 流通の変容と新戦略の展開』 ミネルヴァ書房 2018
テキスト:使用しない。
準備学習(予習・復習)等
普段から流通にかかわる「ネット記事」に目を通す習慣をつけましょう。
それが難しい場合は、普段の買い物の際によく店内を観察したり、ネット通販を利用するときなどは①使い勝手のよさについて、②不便なので改善してほしいことについて考えるようにしましょう。
普段利用するお店に、この授業のヒントが隠されています。
受講における注意点
①毎週,授業資料を manabaに掲載し、同じものを授業開始前にプリントを配布します。詳しくは第1回目のガイダンス資料をご覧ください。
②「小テスト」は,毎週,取り組む授業資料からになります。
③授業に関わる質問もしくは問い合わせは manabaの「個別指導コレクション」にお願いします。
④参考文献はとても参考になりますので、図書館で確認するようにしましょう。